ポンプの技術

特許技術による確かな性能

1.自吸渦巻ポンプ:UHN型、ES型、UB型

ヨコタの自吸渦巻ポンプは、国際特許の気水分離機構により汎用ポンプでは成し遂げられない厳しい条件をクリアし、多くのお客様にご好評いただいております。

特長

独特の自吸構造による強制排気能力を持ち、運転中、空気を吸い込んでも揚水不能とならず送水を継続します。また、キャビテーション※1が発生しても揚水を継続できるのでNPSH※2に余裕を見る必要はありません。キャビテーション壊食に対しては自社鋳造工場で製作する各種ステンレスを採用することで延命化を図ることが可能です。

※1 キャビテーション:液体中の気泡が発生・崩壊する現象

※2 NPSH:ポンプが水を吸い込むときに“泡立たずに吸える余裕度”を示す指標

構造

  1. 循環流れ

    自吸中にはセミダブルボリュートの通路Ⓐから吐出された水は通路Ⓑ-Ⓒを廻って羽根車に戻り、再び通路Ⓐに吐出されます。

  2. 気泡連れ出し

    この循環流は羽根車内の強い溝渦流Ⓓで中央部の空気を気水混合体とし、通路Ⓐに連れ出します。

  3. 気水分離及び排気

    気水混合体は通路Ⓐから吐出ノズル部Ⓑへサイクロン状に導かれて自動的に遠心分離され、水は再び循環流となってⒷ-Ⓒに戻ります。そして、遠心分離された空気は空洞受Ⓔで受け止められ、背圧に対して確実に圧縮排気されます。

様々な液質に対応

清浄流体 河川水、工業用水、浄水、純水、超純水
腐食性流体 海水、濃硫酸、フッ酸排水、塩酸系排水、各種混酸排水
摩耗性流体 汚泥、スラリー(石灰石、石膏、珪藻土等)、汚水、タール
腐食・摩耗性流体 排煙脱硫装置の各種スラリー、高濃度塩スラリー
粘性流体 塗料、食品原料、パルプ、タール
ケミカル ジェット燃料、軽油、アルコール、各種溶剤

液温も考慮し、各種液質に適した金属材料、ゴム材質、メカニカルシールを選定して対応致します。

活用事例

実際の納入先の活用事例3選をご紹介します。

  • 既設他社製の「両吸込渦巻ポンプ(真空ポンプで呼び水操作を行う仕様)」を「自吸渦巻プロセスポンプUB型」に更新しました。真空ポンプ等の補機が不要となり、操作盤も簡素化されました。取扱い及びメンテナンス性が改善され、運用コストの大幅削減に寄与しています。
  • 既設は他社製の「竪型ポンプ」で海水取水を行っていましたが、「自吸渦巻ポンプUHN型」に更新しました。
    海の干満に影響されず、順調に運用されています。従来よりも耐久性・安定性が向上し、定期メンテナンスの周期を延長することが可能となり、運用コストの大幅削減に貢献しています。
  • 既設はタンクからの押込み用途で他社製の「汎用渦巻ポンプ」を使用していました。吸込配管先端はタンク内の底面に設置された吸込枡に導かれていますが、底浚えの最終段階で空気を吸い込むため、汎用渦巻ポンプでは送水不能となりタンク底面に液が残っていました。
    この既設ポンプを「自吸渦巻ポンプUHN型」に更新しました。空気を吸いながらも規定量以下まで底浚えが可能となり、お客様からご好評をいただきました。数種類の危険性流体を取り扱うため、各液ごとの底浚えを確実に行う事は必須条件です。

2.脱泡・脱気ポンプ:DP型、DP-S型

ヨコタの脱泡・脱気ポンプは、液中の溶存気体を驚異的な効率で析出、脱泡・脱気できる装置です。サニタリー仕様にも対応しており多くのお客様にご好評いただいております。

特長

この脱泡・脱気ポンプは、ヒドラジン等の化学薬剤を用いることなく、機械的に脱泡・脱気処理しますので、健康上安全で環境にも優しく、しかも維持費もコストダウンできます。

構造

  • ポンプ入口部の絞り装置を通して揚液を流入させると、液中に溶けている気体が減圧作用により析出し、気液混合体となってインデューサーに導かれてきます。
  • この気液混合体はインデューサーの回転により液体分は外周に押し付けられ、同時に気体分は中央部に集積されてきます。
  • 液体と気体の境界面では充分に高真空にさらされて液体中に残る気体も気泡となって析出してきます。
  • この気体を羽根車を経由して真空ポンプで強力に引抜き脱気します。
  • 気体中に液体が残存していても羽根車およびインデューサーにより気液分離された液体は再び液中に戻ります。

様々な液質に対応

液体食品等 ミルク、豆乳、果汁、野菜汁、野菜ペースト、マスタード、プリン液、ゼラチン、乳飲料、ケチャップ、各種ジュース、お茶、発酵液、酵母、クリーム、ゼリー、酢、醤油、各種調味液など
各種原料液等 各種塗工液、水系塗料、UV硬化型塗料、ウレタン系塗料、メッキ液、顔料、粘着剤、薬品原料、研削油、軽油、水系ポリマー、絶縁油、リンス、洗剤、ジェルなど

液温も考慮し、各種液質に適した金属材料、ゴム材質、メカニカルシールを選定して対応致します。

活用事例

実際の納入先の活用事例2選をご紹介します。

  • 製紙工場にてロール紙へのコーティングの際、高価な塗工液が泡により無駄になっていました。脱泡・脱気ポンプ導入により、塗工液の消費量が半減し、原反ロール一巻き当たりの巨額のコストダウンを達成しました。さらにコーティング面の品質向上となり、付加価値向上にも貢献しています。
  • 健康飲料を製造している食品工場で、粉砕した原料を遠心分離器に投入したところ、泡によって遠心分離が不十分でした。脱泡・脱気ポンプにより問題が解消され、さらに原料に残っていた臭気も軽減されました。これにより生産工程が簡略化されています。
    また、遠心分離後の原液を移送していたタンク上部から泡があふれる問題も解消され、生産終了時の洗浄工程も大幅に削減できました。これによってコスト削減と環境負荷の低減に寄与しています。

以上、当社のポンプは、汎用製品では成し遂げられない厳しい条件をクリアし、多くのお客様にご好評いただいております。
これは、その独自開発した特殊構造によるものです。さらに機能だけではなく、自社開発した特殊ステンレス鋼を自社鋳造工場にて製作し、製品に採用しています。これにより腐食性流体や摩耗性流体など様々な流体に対して、優れた性能を発揮させております。