海底トンネル
島と島とを繋ぐ海底トンネルは、その機能を維持するために多くの設備が日夜動いています。その一つが排水設備。どのようなトンネルも地層や水脈を横切って作られるため、湧き出る水を排水する必要があるのです。
海底トンネルの場合、勾配をつけて排水することができないため、水抜き用のトンネルとポンプ室を作り、水をそこに集めて排水ポンプで一気に地上へ送ります。こういった場所で活躍するのがヨコタのポンプ。なぜヨコタのポンプが選ばれるのか、ご紹介します。
CASE
-お悩み事例-
海底トンネル
本州と九州を結ぶ関門トンネルの、排水ポンプ新規取替工事で使用するポンプを選定しています。海底トンネルの排水ポンプには以下のような厳しい条件をクリアする必要がありますが、これらを満たすポンプはありますでしょうか?
- 深い地下から地上に送るため高揚程であること。
- 空気の混入があっても吸上げ運転に支障をきたさないこと。
- 水撃(ウォーターハンマー)が起こらないように対策されていること。
- 耐久性があること。
- 無人自動運転ができること。
- 保守点検がやりやすいこと。
- 海水を扱っても腐食しにくいこと。
そのお悩み
ヨコタが解決!
「炭鉱掘進用ポンプ・バルブの開発」から始まったヨコタの技術が集結。
「縁の下の、更にその下の力持ち」として大活躍!
関門トンネルでは、1973年の新規取替工事でヨコタ自吸渦巻ポンプが採用されました。ヨコタのポンプが、上記の条件をすべて完璧に満たしていたからです。
各ポンプ室では万一に備え、何台かのポンプをシフト運転しますが、各ポンプに無送水検知器を組み込んだヨコタ無水撃チェッキ弁を取り付け万全を期しました。
1995年のポンプの更新では、ポンプ材質にヨコタ耐海水ステンレスYST130N を採用。ますます耐久性をアップして、メンテナンス費用の削減にも貢献しています。
1973年以降、このヨコタ自吸式ポンプは日夜トンネル内の排水を行っており、そのユニークな特性と高い信頼性に最大級の賛辞を頂き、今日に至っています。
ヨコタ自吸式ポンプと無水撃チェッキ弁
関門トンネルで使用されているポンプ
自吸多段渦巻ポンプUSM 型
水抜トンネルの底に溜まった海水を吸い上げ、一気に65m上の地表に押し上げる排水ポンプとして6台使われています。
多段で高揚程、しかも特許自吸機構により抜群の自吸性能を発揮する頼もしいポンプです。
水中モーター付き自吸渦巻ポンプUHPR型
海水を吸い上げる排水ポンプ。特に海水で冠水する可能性のある場所で3台使われています。
ポンプ本体は特許自吸機構により抜群の自吸性能を発揮。その上で水中モーターを組み込んで完全防水型とし、材質はヨコタ耐海水ステンレスYST130Nを採用しているため、万一海水で冠水しても全く心配ありません。
この独創的な仕組みと材質により、極めて信頼性の高いポンプとして高い評価を頂いています。

なぜヨコタ自吸渦巻ポンプが選ばれたの?
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抜群の吸込力
特許自吸(気水分離)機構により抜群の自吸力を発揮。一般の自吸式ポンプのようにフート弁がなくても揚水できるため、その故障による揚水不能の心配がありません。
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吸気しても問題なし
揚水中に処理できる空気量が大きいため、空気の巻き込みや混入があっても、排気しながら揚水運転を継続可能。条件が復帰すればただちに正規の揚水運転に復元します。鳴水運転(水と空気を一緒に吸い続けること)や気液二相運転も可能です。
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低NPSH
吸込側の水位など、吸込条件が変動してキャビテーション状態となっても、揚水運転を継続可能。そのためNPSH に余裕をみる必要は無く、変動する吸込条件下でも安定的に運転を維持できます。
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山越え吸水配管が可能
一般の自吸式ポンプは、吸水管の横引き部分には空気溜まりを作らないよう気を使う必要がありますが、ヨコタ自吸渦巻ポンプは空気溜まりができても確実に揚水するため、吸水管の敷設が山越えとなっても問題ありません。
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取扱いが容易
設置時の呼び水(プライミング)の際、ケーシング内を満水にする他は呼び水操作不要。シンプルな構造により保守も容易です。
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逆流による水撃(ウォーターハンマー)が発生しない
ヨコタ無水撃チェッキ弁は、ポンプが停止し正流から逆流に転ずる瞬間、管内の流体が停止する時点で弁が閉鎖するため、逆流による水撃(ウォーターハンマー)が発生せず、送水管の破裂やポンプの破損を防止可能です。また、一枚弁のシンプルな構造で故障がなく、整備費を格段に削減可能な上、ポンプの空転を防止するための保護装置として、無送水検知器も取り付け可能です。
関連製品・技術
納入実績
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青函トンネル
本州と北海道を結ぶ青函トンネルは、世界最長の海底鉄道トンネル。トンネル内に湧き出てくる海水は、高圧ポンプで地上に排水されますが、地上までの高さは約250mにもなります。
ポンプが緊急停止した場合の逆流を防止するため、逆止弁(チェッキ弁)が設けられますが、この逆止弁で水撃(ウォーターハンマー)が起きると不測の事態が生じかねません。
そこで高い信頼性を獲得しているヨコタ無水撃チェッキ弁が採用されました。合計21台が1986年に設置されて、ポンプ設備の安全を守り続けています。
青函トンネルの無水撃チェッキ弁