畑地農業 1996・454号 1996年(平成8年)9月28日 発行 |
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畑地農業振興会の許可を得て掲載しています |
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流量制御機能付定圧弁の性能試験
農林水産省農業工学研究所 畑地かんがい研究室
北村浩二・小泉 健・宮本輝仁
要旨(原文より)
「8.考察」
性能試験の結果によって確認された流量制御機能付定圧弁の有する特性により、畑地灌漑システムの設計に導入することに関して、次のような利点があげられる。
(1)1次圧の変動及び末端側の使用量の変動に対しても、安定して応答し、流況の急変に対する水撃等の発生を抑制して安定した定圧特性を保持しているため、施設の簡素化が図れると同時に、末端の需要者に対して安定した圧力と流量を保証することが可能となる。
(2)定圧弁に可変の定流量特性を付加することにより、過大流量を防止して計画配水が可能となり、供給主導型の総合灌漑送水システムの流量管理が可能となる。
また、一般の減圧弁と異なり、設定した流量以上になると、流量をカットするだけではなく、この時点からは定流量を保持するため、末端需要者としては、設定された流量の範囲内において相互の配分を考慮した有効な水利用が可能となる。また、末端の需要者の手によって、現場でも圧力及び流量の繰作が可能であり、自由度のある柔軟な水利用が可能となる。
(3)末端側が夜間等において使用量が零になっても、完全に1次圧を遮断して定圧特性を保持しているため、末端側のパイプライン設計に低圧仕様が適用可能となり、管材費のコストダウンを図ることができる。
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この流量制御機能付定圧弁のより詳しい説明については、
定圧弁(減圧弁)UFSP 型
定圧弁(減圧弁・過大流量カット機能付)UFSP-C 型
をご覧ください。 |