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生産性および品質の向上に貢献 「ヨコタ脱泡・脱気ポンプASP型」

日本食糧新聞社 月刊食品工場長 2016年5月 No.229号 2016年(平成28年)5 月1日 発行

食品工場長
食品工場長 TREND
食品工場長 ヨコタ脱泡・脱気ポンプ ASP型 食品工場長 ヨコタ脱泡・脱気ポンプ ASP型
月刊食品工場長 2016年5月No.229号 P38-39 より転載

月刊食品工場長5月号
TREND
食品企業
サポート技術

(株)横田製作所
生産性および品質の向上に貢献
「ヨコタ脱泡・脱気ポンプ ASP型」

月刊食品工場長 2016年5月 No.229号の「TREND 食品企業サポート技術」に紹介されました。


飲料や液体食品を充填する際、液中の泡や液表面に浮いた泡をどうにかできればと考える食品工場は多いのではないだろうか。そんな悩みを解決するのが、ポンプやバルブなどを製造・販売する(株)横田製作所の「ヨコタ脱泡・脱気ポンプ ASP型」。さまざまな食品の製造現場に採用が広がっており、生産性および品質の向上、歩留まりの改善などに貢献している。

会社概要
所在地:広島市中区南吉島 1-3-6
創業:1953年
主要製品:脱泡・脱気ポンプ、自吸ポンプ、無水撃チェッキ弁・自動制御弁、特殊ステンレス合金など


自吸ポンプの技術を応用し
脱泡・脱気ポンプを開発

水のソリューション・カンパニーを掲げ、ポンプやバルブを製造・販売し、100件を超える特許を有する横田製作所。その高い技術力を国内外に示す代表的な製品の一つが、空気混じりの液体をも送れる自吸ポンプだ。食品業界では、気泡混入液や高粘度液を吸い上げ移送する「超自吸ポンプ」がよく知られている。

ヨコタ脱泡・脱気ポンプ ASP型 脱泡の原理

「ヨコタ脱泡・脱気ポンプ ASP型」(以下、ASP型)は、長年蓄積してきた自吸ポンプの技術を応用したもの。「水と空気を分離し空気を抜いて水だけを送るのが特徴です」と、福尾敦技術グループリーダー・次長。

当初は水道水の赤さび対策を目的に開発したが、食品メーカーからの問い合わせが相次ぎ、洗浄性を高めたサニタリー仕様のものを開発した。

ASP型は、真空ポンプを併用し、液体食品などの調合や撹拌時に発生する無駄な泡や気体を瞬時に、かつ連続的に取り除く。脱泡の原理は図の通り。まず、真空ポンプでポンプ内を減圧し、ポンプ入り口から泡混じりの液体を吸い込み、流入した液体に溶け込んでいる気体が減圧作用で析出される。その後、インデューサーという羽根車で遠心分離をかけることで、液体分は外周に、気体は中央部に集積される。真空ポンプで気体を引き抜き、脱泡・脱気された液体だけを主羽根車で次工程に送る。



吸い上げから圧送まで一台で実現
既存の製造ラインへの設置が可能

ASP型は、「食品の脱泡・脱気処理には高価な大型設備が必要」という従来の常識を覆した。自吸・加圧機能を備えており、吸い上げから攪拌・脱泡・脱気・圧送までを一台でこなせる。しかも、幅 300mm、長さ 800mm程度のコンパクト設計で、既存の製造ラインに組み込める。

泡を消すだけでなく、液体中に溶け込んでいる空気(溶存気体)も効率的に析出・脱気することから、酸化や腐敗を抑え、鮮度を維持。品質向上はもちろん、消費・賞味期限の延長が可能になる。また、充填量の安定化により、歩留まりも改善。脱酸素剤などの化学薬剤を使う必要もなく、静置タンクで脱泡していた場合は静置タンクが不要で、静置時間もゼロになり、リードタイムの短縮につながる。

さらに、部品点数も少なくシンプルな構造のため、メンテナンスや分解洗浄が容易だ。吸込カバーや羽根車などの主要部品は壊れにくく、パッキンの Oリングなどの消耗品を数年に一度交換する程度で、さらに CIP洗浄にも対応している。


さらさらした液体から
粘性が高いものまで対応

用途は、液体食品や乳製品の煮沸、浸漬、抽出、搾油、攪拌、発酵、保存などの各製造工程での脱泡・脱気処理およびボトリング前の消泡処理と移送で、対象商品はミルク、豆乳、果汁、野菜汁、野菜ペースト、マスタード、プリン液、ゼラチン、乳飲料、ケチャップ、ジュース、お茶、発酵液、酵母、クリーム、ゼリー、酢、しょう油、各種調味液などさまざま(写真)。それ以外にも、高品質(高透明度)製氷用の脱気水の供給、各種計測器の誤作動防止、各種原料液の脱泡・脱気処理と移送などに活用されている。

ヨコタ脱泡・脱気ポンプ ASP型 実際の脱泡例

発売当初は「泡ができるのは当たり前」というユーザーが多く、なかなか引き合いがなかったが、展示会などへの出展を重ねる中で徐々に知名度が上がり、販売を拡大してきた。試しに1ラインに設置した工場が効果を感じ、全ライン水平展開する例や海外の工場が全工場に一括採用した例もある。

ASP型は食品をはじめ、塗料や洗剤などにも使用されているが、販売先の 6〜7割は食品業界。特に豆腐やゼリー、クリーム、プリンなど、原料液に泡が含まれていると製品にしたときに穴が空き、見た目も食感も悪くなる食品の製造において需要が高く、ハムやソーセージを作る際に使用する調味液の脱泡・脱気にも採用されている。

「お客さまからお問い合わせを頂いたら最初にテストをします。返ってくる反応は『ここまで泡が取れるのか』と、脱泡・脱気ポンプの能力の高さに対する驚きがほとんどです。例えば、お茶は半分ぐらいが泡なのですが、毎分 250Lの処理スピードで脱泡・脱気すると、ほぼ 100%取り除くことができます」と、脱泡・脱気システムチームの橋岡良明氏は明かす。

さらに顧客の要望に応えるうちに、想定を超えた活用の広がりが見られるようになった。さらさらの流動性の高い液体だけでなく、チーズやチョコレートのように粘性が高いもの、みそのように固形に近いものまで対応できることが分かってきたのだ。


4月に DP型を発売
低速回転で液へのダメージを防止

同社の 2016年 3月期第 3四半期決算の発表によれば、ポンプ製品の売上高は前年同期比 28.9%増の 5億6881万6000円で、国内食品関連企業への脱泡・脱気装置の販売増が大きく寄与している。「お客さまが今お使いのポンプと入れ替えるだけで脱泡ができますし、ラインの組み替えもほとんどありません。もし、大きいタンクで脱泡を行っている場合には、タンクを洗う手間や時間もかかりません」と橋岡氏。福尾氏も「当社の製品は機械的に脱泡・脱気するだけです。消泡剤などの食品添加物を使わないわけですから、パッケージへの表示も不要になり、安全・安心の向上とコスト削減を実現できます」と話す。

ASP型は発売開始から約10年間、羽根車の形状などを少しずつ改良し効率を高めてきたが、今年4月、待望の新製品となる DP型が発売された。脱泡・脱気能力は ASP型と同等だが、低速回転できる点が新たな付加価値といえる。従来の 3000回転から 1500回転以下に回転数を遅くすることが可能となる。高速回転をかけるとダメージを受けやすい製品の場合、液の変質を防ぎ、品質向上につながる。早くも納入実績が上がってきているそうだが、6月に開催される FOOMA展にも出展し、さらなる顧客層の拡大に努めていく。

ヨコタ脱泡・脱気ポンプ DP型 ヨコタ脱泡・脱気ポンプ ASP型


月刊食品工場長 2016-5

※この記事の著作権は日本食糧新聞社に帰属します。


この製品のより詳しい説明については、脱泡・脱気ポンプ DP、ASP 型をご覧ください。
より大容量の脱泡に適した装置もあります。脱泡ポンプ UPSA 型をご覧ください。

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