超自吸ポンプ

超自吸ポンプ
UPM、UPS 型(PAT.)

気泡混入液や高粘度液を吸上げ移送

超自吸ポンプ

特許:日本、米国ほか海外

口 径 50-250mm
全揚程 10-60m
吐出量 0.1-8m3/min

>選定・外形寸法図

超自吸ポンプは、気水分離羽根および抽気ポンプと連動させた渦巻ポンプです。
渦巻ポンプの中心部に集まった気水混合体は気水分離羽根の回転により水と空気に遠心分離され、空気のみが抽気ポンプにより吸引・排気されるので、渦巻ポンプは常に抽気ポンプの最高負圧と排気量がかかる状態で運転されます。従って、渦巻ポンプに空気閉塞を起こすことが無く、更にキャビテーションが発生しにくいので、常に安定した最高のポンプ性能を発揮し、運転する事ができます。
高粘度泥状物質、気泡を含む液体(いわゆる「混相流体」「多相流体」)の強力な連続吸上げ移送が可能な世界唯一の渦巻ポンプです。

UPM 型 

抽気ポンプ内装形

UPS 型 

抽気ポンプ背負形

UPS 型 

抽気ポンプ別置形


ユニークな特徴

高粘度泥状物質、気泡を含む液体(混相流体・多相流体)の強力な連続吸上げ、移送が可能な世界唯一の渦巻ポンプです。

食品原料、石混じりの泥水、空缶混じりの下水など固形物の混入した液体でも連続吸上げ、移送ができる万能ポンプです。

最初から一滴の呼び水も不要な超自吸式です。

吸込管は波形、山越え形等、自由に敷設できます。

合理的な構造により、信頼性が高く、保守が容易で経済的な自動運転ができます。

あらゆる液質に応じられるよう、FC 、SCS の他、耐食・耐摩耗材質として、ヨコタ特殊ステンレス鋳鋼 (YST) 等、豊富に材質を用意しています。



作動原理(特許)‥‥この素晴らしい性能をお試しください

UPM 型


渦巻ポンプと抽気ポンプの間に気水分離羽根 1 を配置しています。
運転を開始すると、主羽根車 2 は空転すると共に、抽気ポンプ 3 が作動し、吸込管内の空気が排除されます。
空気が完全に排除され、吸込揚程に近い真空度に達すると揚液はポンプ室に流入し、更に主羽根車 2 により外周に吐き出されます。
抽気ポンプ 3 の吸引により、中心部の気水混合体は主羽根車裏側から気水分離羽根 1 に達します。
気水混合体は気水分離羽根の回転により瞬時に遠心分離されます。
液体は戻り通路 4 を通って再び吸込口に戻り、気水分離羽根 1 の中心部に集まった空気のみが抽気ポンプ 3 に吸引されます。
従って、吸込側はいつでも抽気ポンプの最高真空度と排気量がかかる状態で運転され、ポンプ吸込口及び主羽根車に空気閉塞を起こす事がありません。

用途

食品移送

醤油、ソース、だし汁、ケチャップ、もろみ、焼酎、ワカメ、シソ、他の粗原料の流体移送

化学液移送

リン酸スラリー、ホルマリン、アンモニア、苛性ソーダ、軽油、重油、濃硫酸、ケトン、アクリル酸エステル、エチレングリコール等の揮発性液、ガス混入液、ポリプロピレンパウダー、ペレット、他

タンカー荷役 

アニリン、ニトロベンゼン、酢酸、硝酸、他の荷役(ストリッピング兼用カーゴオイルポンプ、バラストポンプ、ビルジポンプ)

排泥

ヘドロ、パルプ汚液、泥水、し尿、微粉炭スラッジ、下水道汚水、他
(日本農業集落排水協会型 施設機器等標準仕様(案)準拠)

土木掘削工事 

泥砂、海水、礫混入泥水、他(リバース・サーキュレーション工法用ポンプ、無閉塞ドレッジポンプ、サンドポンプ)

真空槽引抜き 

純水、化学液、他

脱泡

発泡性ラテックス液、発泡性澱粉液、ノルマルパラフィン発酵槽液、潤滑油、油圧作動油、切削油、他

その他

雪の水力輸送(

>特集記事「除雪・消雪」



ご使用例・設置例

醤油、もろみなどの食品原料の移送に

ポンプの配置と輸送試験図
醤油、もろみなどの食品原料の移送用超自吸ポンプ
食品移送用超自吸ポンプ

超自吸ポンプとモンテジュース型及びダイヤフラム型ポンプとの比較試験の結果

輸送操作は超自吸ポンプが最も容易であり、もろみ中の雑物による障害がないという事だけでなく、ポンプ自体の過剰負荷がないため故障性が無い。

輸送により生揚醤油成分に変化のある事が認められ、超自吸ポンプ及びダイヤフラム型ポンプが最も良い傾向の成分結果を得た。

醤油収率は、超自吸ポンプが最も優れ、ダイヤフラム型、モンテジュース型の順であった。

(広島食品試験場テスト結果より)


ケミカルタンカーの化学液の荷役に

化学液を荷役するときに使用するケミカルカーゴポンプは、一般的に船底に設置されていますが、タンクやポンプを洗浄するときに作業が面倒ですし、有毒な液や揮発性液が多いケミカルタンカーの場合は、安全性も考えると、ポンプはデッキ上に設置したほうがはるかに便利です。
ヨコタ超自吸ポンプなら、デッキ上に設置できます。特に、有毒な液を扱っている時に、ポンプがデッキ上にあると安全ですし、作業も楽にできます。

超自吸ポンプをデッキ上に設置した場合の配置
稼働中の超自吸ポンプ
ポンプをデッキ上に設置した場合の配置
稼働中の超自吸ポンプ

デッキ上に設置できます。

作業効率が大幅に改善されます。

安全です。

さらえ運転が可能で、ほとんどタンクの底が見えるまで吸上げることができます。

メンテナンスが容易で経済的です。

>特集記事「タンカー荷役」



潤滑油、油圧作動油、切削油などの脱泡に

潤滑油、油圧作動油、切削油などに混入した気泡の除去は、通常は手間もコストもかかるものですが、ヨコタ超自吸ポンプを使えば簡単に脱泡できます。
超自吸ポンプは、脱泡装置も兼ねた供給ポンプとして働いてくれますので、余分な手間もコストもかからず、極めてお得です。

水力発電用水車の軸受潤滑油循環ポンプとして納入した事例

超自吸ポンプ ポンプ吐出側の状態
超自吸ポンプ ポンプ吸入側と吐出側の比較
稼動中の超自吸ポンプ
ポンプ吐出側の状態
ポンプ吸入側と吐出側の比較
(向かって右が吸入側、左が吐出側)
稼動中の超自吸ポンプ

水力発電所の水車の軸受潤滑油は循環使用されますが、その循環ポンプとして超自吸ポンプを使用することにより、循環圧送と同時に混入気泡を脱泡しています。ポンプ吸入側では気泡が多量に混入して潤滑油は白濁していますが、吐出側では気泡がきれいに除去されて潤滑油が透き通っていることが、上の写真からもわかります。
このように、超自吸ポンプは潤滑油の性能維持に極めて有効であることが実証されています。

潤滑油、油圧作動油、切削油のほかにも、液体食品、飲料、化学液、パルプ、廃液など幅広い分野での脱泡に使えます。

自吸性能と加圧性能をも備えているので、液の「吸上げ」→「脱泡」→「圧送」という、従来では多数の装置が必要であった工程をわずか1台のコンパクトな装置でこなすことができ、工程の大幅なコストダウンが可能となります。



下水道設備中継ポンプ場の雨水ポンプ井沈砂池の排泥水に

下水処理場納入例 UPS 超自吸ポンプ
下水処理場納入例 UPS

河川の環境保全と沈砂池等の悪臭の軽減化ができます。

中継ポンプ場の雨水ポンプ井沈砂池の滞留腐敗水を、汚水池へ圧送排水することにより初期の汚濁防止ができます。又、沈砂池を滞水池として有効利用できるため、浸水を防止できます。

>特集記事「下水処理場・浄水場」


リバース・サーキュレーション工法での土砂の吸上げに

地下掘削の際に、バケットを上下することなく、ドリルビットで連続的に堀削し、その土砂をドリルパイプ内を流れる循環水と共に外部へ排出する工法が、リバース・サーキュレーション工法です。
この堀削した土砂を吸上げるサクション・ポンプとして、広く用いられているのがヨコタ超自吸ポンプです。

河川上の超自吸ポンプ橋脚施工例
稼働中の超自吸ポンプ
河川上の橋脚施工例
稼働中の超自吸ポンプ

泥水・土砂を吸上げる主ポンプと、ポンプに混入する空気を排除する抽気ポンプ、その他の必要装備品が全て台板上にセットされ、土木工事現場ですぐに使える移動可能なモジュールになっています。

従来一般のリバース・サーキュレーション工法用ポンプの場合には、泥水・土砂が抽気ポンプに侵入して故障したり、揚水が中断するなどの問題がありますが、ヨコタ超自吸ポンプの場合には、気水分離羽根の働きによって泥水・土砂が抽気ポンプに侵入しないので、故障や揚水中断が起きず、安心して連続運転ができます。

コンパクトで、設置面積は従来一般のリバース・サーキュレーション工法用ポンプの半分で済みます。

>特集記事「大型基礎工事」


構造

UPM 型

超自吸ポンプ 構造図


部品名称
部品名称
部品名称
1

 主ポンプケーシング

8

 脚 体

15

 吐出バルブケース

2

 隔 板

9

 パッキン押え

16

 吐出バルブゴムボール

3

 後 板

10

 グランドパッキン

17

 主 軸

4

 主羽根車

11

 吸排気ケース

18

 吸気バルブ

5

 気水分離羽根

12

 吸排気バルブ板

19

 吸気管

6

 戻り通路

13

 玉軸受

20

 液圧管

7

 スタフィングボックス

14

 抽気ポンプ羽根車


抽気ポンプとの組み合せ

超自吸ポンプ UPM10-S UPM10-N



抽気ポンプ内装形(UPM10-S・UPM10-N)

主ポンプと抽気ポンプを同軸上に置いた抽気ポンプ内装形です。

抽気ポンプの循環液は、無色無臭無害の食用油を使用しています。

循環液は液面計のレベル以下の場合補充してください。

初回起動時に吐出側より空気が入らないように吐出配管には逆止弁を設置してください。但し、UPM10-0510S 型については吐出ボール弁(逆止弁)を標準装備していますのでホースを接続するだけで使用できます。


超自吸ポンプ UPS-N

抽気ポンプ外装形(UPS-N)

抽気ポンプを主ポンプと切り離し背負式、別置式とした抽気ポンプ外装形です。

抽気ポンプの循環液は一般水(市水、工水)が使用できます。

循環液は液面計のレベル以下の場合補充してください。

初回起動時には抽気ポンプの軸芯以上まで水を入れてください。

初回起動時に吐出側より空気が入らないように吐出配管には逆止弁を設置してください。

抽気ポンプ外装形では多量の空気を含む液体、長い配管の場合、抽気ポンプの容量の変更ができます。

補水槽より循環液が吐き出すことがありますが以下の理由によるもので故障ではありません。

1.

循環液が多すぎる場合→液面計位置まで下げてください。

2.

空気の連れ出しによる場合→空気量の減少とともに循環液の吐き出しはなくなってきます。


この連動抽気方式を利用することにより、あらゆる吸上げ輸送設備の計画ができます。


選定・外形寸法図

抽気ポンプ内装形 UPM10-0510S 直結駆動式/ベルト駆動式/台車式

直結駆動式
超自吸ポンプ
>選定・外形寸法図


ベルト駆動式
超自吸ポンプ
>選定・外形寸法図


台車式
超自吸ポンプ
>選定・外形寸法図


抽気ポンプ内装形 UPM10-N(ノンクロッグ) 直結駆動式

超自吸ポンプ
>選定・外形寸法図


抽気ポンプ外装背負形 UPS-N(ノンクロッグ) 直結駆動式

超自吸ポンプ
>選定・外形寸法図


抽気ポンプ外装別置形 UPS-N(ノンクロッグ) ベルト駆動式

超自吸ポンプ
>選定・外形寸法図


ここに記載した規格・仕様は、製品改良のため予告なく変更することがあります。

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